超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【こいつ、どこまでもクズだな!!】西村賢太「どうで死ぬ身の一踊り」

これにてストックが切れました。

一応追加分はすでに先日導入したので。

ノベライズとラノベでっせ。

 

 

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西村賢太「どうで死ぬ身の一踊り」

どうで死ぬ身の一踊り
西村賢太

新潮社 2012年10月

by ヨメレバ

 

 

 

 

 うっふぉ…

 ある程度読んだときにそのえげつなさに言葉を詰まらせました。

一応この本を未読の人にお伝えしておきましょう。

この本には暴力表現(いわゆるDV)が含まれます。

しかも表現的にはかなり来るやつが。

 

おそらく著者を知っていればわかる通り

著者はこの手のものの前科があった人です。

つまり、そういう要素を宿していたわけ。

だからこそ…

 

感想

一応これらの作品はシリーズものとなっています。

くずな男とそこから逃れられない女のシリーズなのかな。

いわゆる共依存なんですよ、これって。女側ね。

どんなに離れようとしても男は口先だけの反省をするのよ。

 

でもね、それは時が過ぎれば裏切られるの。

これと似たケースを現実に見ているのよね。

まあ、こう言ったケースで有効なのは本当に毅然とすることしかないんだわ。

暴力はそういったところに毅然と対応する。

 

でもどうやらこの作品の終わり前に出てきたように

おそらく男には残念フラグが立つ模様ですよ。

しかもその記述に「裏切り」という部分が出てくること自体

暴力をふるう男のくず差というのが垣間見れます。

 

まあこれ以上感想いってしまうと

実は盛大に著者をディスることにしかならんのですよ。

なぜかって?この作品そのものが私小説的なもの、だからね。

 

だからこそあれな場面のあのリアルな表現も

うなずけてしまうんですよね。

一時的な口先だけの後悔。

そして自分では何にもできないくせに口と手段だけは達者

そして自分が依存体質だということには気づかない。

 

確かに男がある種の孤独になくなった男を研究するエネルギーはすごいのよ。

でもね、結局彼は自己のことしか考えてはいないのよね。

根っからのクズなのよ、ええ。

それはその人間の関係物を何とかして獲得しようという描写にも

見え隠れしてくるわけで…

 

うん、確かにこれは人をひきつける何かを持っているなと

読んでいて感じました。

 

 おわりに

かなーり今更ながらに読んだ気がします。

しかも賞を獲ったほうではないやつ。

でもこれが私のスタイルですからね。

 

本当、これらの被害に遭った人には薦められないです。

本当にそこの心的描写がリアルで

フラッシュバックを引き起こす可能性があるから。

 

ただクズ男の内面を見られたことは良かったと思うな。

本当ね、クズは反省した振りしかしないから。

 

おわり