超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【その村にまつわるお話…】高田崇史「QED 龍馬暗殺」

まだまだ制限という名の枷が続きます。

そして気が付いたーよ、個人輸入物6日までこないことにさ。

(通関作業が止まるからよ)

 

 

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高田崇史「QED 龍馬暗殺」

QED 龍馬暗殺
高田崇史

講談社 2004年01月10日

by ヨメレバ

 

 

 

 

 なんか、いわくありげ…!!

今回は初めて奈々のほかに、妹の沙織が付いてくることになります。

どうやら沙織は龍馬のファンのようで

そのマニアさはこの物語のところどころに伺えます。

 

そして、ちょっと今回は変則的な感じになります。

 

感想

なぜそういいましたかといいますと…

ほらほら、事件をまぜっかえす人が1名いらっしゃいますでしょ?

その人、実は今回の事件の性質上、終盤からしか来ません。

 

まあそもそも頭数に彼は最初からいませんでしたしね。

なので、比較的おとなしい感じで物語は進んでいくことになります。

 

今回彼らが閉じ込められてしまう蝶ヶ谷村。

その名前にはある秘密が隠されています。

そして終盤には、決定的な負の部分が露になることとなります。

 

閉鎖的なこの村で殺人事件が起きてしまいます。

どうやらここ、何やらいわくありげで人が失踪したりと

どうも怪しいにおいがぷんぷんとしてくるのです。

 

そして、住人にもある「法則」というのが隠れています。

それがある種、事件を解くカギにもなっているんですよね。

 

そして、この作品のもう一つのテーマとして、

龍馬の暗殺に関して書かれています。

ご存じのようにその暗殺事件は謎が数多くあり

いまだに誰が計画したかというのはいまだに闇のなかです。

 

その文章も限られていたり、

関係者らしき人の消息も途中で途絶えている旨の記述もあり

おそらく真相が明るみに出るのは難しいのでは?と感じております。

 

だけれども終盤に、興味深いものがあったんですよね。

一応龍馬とも少しだけかかわりがある記述とともに

今なお話題に出る施設に関して出てきます。

 

おそらくそこはある種の人たちには神聖な場所、

まあ純粋に言えば神聖な場所なのです。

だけれども…看過できない問題が隠れているんですよね。

 

いわゆる差別の問題です。

この差別に関しては地域によってはいまだに色濃く出てきています。

現実、知っている人にこの関係者はいます。

(現在ではそれではないものの、厳密に枠にはめるとそうなる)

 

そういった施設でさえ、平等がないということには

ただただ驚きでしたね。

本当根深く、罪深いもの。

 

あ、本編に関してですが、終わり方はいいものではないです。

誰一人、救われる感じではないですね。

狭い場所だからこそ、それに「NO」を唱えることはできなかったのでしょう。

 

 おわりに

やっぱりわちゃわちゃしている方がおもしろいなと思いました。

盛り上がりに欠ける感じ。

でもこれはこれで、ですね!!

 

おわり