超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【一見すると素敵な事柄は…】高田崇史「QED 竹取伝説」

天気が非常に良いです。

とても穏やかで、眠気が…

 

 

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高田崇史「QED 竹取伝説」

QED 竹取伝説
高田崇史

講談社 2003年01月

by ヨメレバ

 

 

 

 

 その事故多発は、呪い…?

今回に関してはページ数が元に戻っております。

例の通りでゴッツリ重厚感のあるページ数です。

(あ、レナルズや川上稔作品と比べちゃだめよ。あれは武器…です!!)

 

今回は事故が続くカーブのあるところで起きた殺人事件です。

その被害にあった男は腹に竹が突き刺さった状態で発見されるのです。

どうやらそこの地域ともう一つの地域には

何やらアレな事柄があるみたいですけどね…

 

うん、感想かこか。

いろいろとマルチにやっているためか前のようには

本を読みこなすのは難しくなっては来ていますが、

今回の作品は新たに知ることがとても多かったことから

すごく興味深く最後まで読むことができました。

珍しいなと我ながら感じます。

 

今回は竹取物語に関して出て来たり

昔の時代の庶民のむごい扱いだったり(これは過去巻でも出てきています)

読んでいて興味をそそられるものばかりでした。

 

機織りという事柄一つでもとんでもないほどダァク(あえてこの表現で)な要素を

持っていたりとこれまた興味深いものがありまして。

それと同時にこのタタル氏の知というものの恐ろしさには

舌を巻くばかりでした。

 

もちろん、この作品はミステリー作品なので

橋で起きた一連の出来事は決して偶然ではありません。

ある「人間」が意図して引き起こしたものでもあるのです。

 

無論、その人間にもそれを起こす明確なきっかけがあったわけです。

ただし、それはあまりにも残酷なものでありました。

まあ、それに関しては実は過去巻にも関係がありましてね。

トラブルしかそいつ起こしてないんですよ、はい。

 

それがゆえにその黒幕はすべてを狂わせてしまったのです。

しかもそれを起こすためにある種の場所で

そういった反応を取るような行為を行ったわけです。

(むろん、そういった作用が起こるものの存在は知っていましたが…)

 

いきさつに関しては、とてつもなく胸糞クラスのやつです。

だからと言って、その人がやった行為は紛れもなく罪なんですよね。

ただし、その一連の出来事の1例に関しては

決してその人は悪さをしたわけではないのです。

それだけは「殺人・事故誘発」は絡んでいないので。

 

 おわりに

なんか読んでいて切なくなるやつだったな…

一見すると隠れているはずの事件が

ほんの少しのほころびによって一斉に瓦解していき

あらわになるさまなんかね…

 

狭い範囲でいろいろ伝わる地方だからこそ起きた悲劇だと思うの。

そして地方だから様々な言い伝えも残っているでしょうし。

でも、切なすぎよ。

真相に絡む抑えきれない憎悪とかはなぁ…