超雑読と趣味と

乱数の女神の子らしく、誇らしくありなさい。

【人という存在はいるだけで…】山口幸夫「理科がおもしろくなる12話」

雪で残念ながら身動きが取れません。

困ったな…しかも寒くてたまらんです。

 

 

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山口幸夫「理科がおもしろくなる12話」

理科がおもしろくなる12話
山口幸夫

岩波書店 2001年08月 

by ヨメレバ

 

 

 

 

 

 人が行ってきたこと

理科というものは本当に人によってはアレルギー反応を

起こしかねないと思います。

私は一応元理系の人間ではあるものの、

化学関係に関してはからきしでしたからね。

苦手でした。でもやらないといけないことはありましたからね。

 

この本では様々なジャンルを扱っています。

特に原子力や、環境ホルモン関係に関しては

読んでおいて損はない内容だと思いますよ。

 

感想

このレーベルの本って、実に本格的だな、と感じます。

読んでいて難しく感じるところは私の管轄外(量子力学等)ではあるものの

きちんとわかりやすくは書かれております。

 

その中で印象深かったのは

なぜアルミ缶をリサイクルするか、なのです。

 

その理由は、ボーキサイトから作るとなると

そりゃあそりゃあ莫大な電気量を消費するからです。

あまりにも数値が大きいために

そりゃあリサイクルが必要だろ!!というのがわかるぐらいの値。

数値化されるといかに大事かがよくわかりますね。

 

それと驚きだったのは以前騒がれたというか

もう使ってはいけない代物である冷媒である成分に関して。

フロンのことですね。

言わずもがな、オゾン層に悪影響を与えるあれです。

 

驚いたのはその代用となる代物がなかなかないということ。

今現在はわかりかねるところなのですがこの本の当時によると

冷却効果を得られたとしても温室効果がえげつないという

トレードオフ付きという。

 

でも有能だけれども使うわけにはいかないのです。

ゆくゆくは私たち人間どころか、生きとし生ける生物たちにも

多大なる影響を及ぼしてしまうのですから。

 

それともう1つ驚きだったのは

ベトナム戦争で撒かれたあのあいつ。

DDTのことです。

 

なぜこれが恐ろしいのか、という理由が分かった気がします。

体内に長く残るということ。

しかもこれはよく聞く事実により胎児に悪影響を及ぼすこと

催奇性というやつですね。

 

その影響によるシャム双生児は最たるものでしょう。

つまり、人工成分というのは本来ない代物。

人が耐えうるものではないということです。

もちろん害虫等もそうですが、ながく曝露されることにより

耐性が付いてしまいます。

 

その結果はイタチごっこです。

強いもの強いものが生まれる…

もう恐ろしい図式が見えてくることは明白でしょう。

 

 おわりに

12話すべてを読んで感じたことは

人は素晴らしいものを生み出した反面、とてつもないことを

してしまった、ということなのです。

そしてそのツケは、必ず払うことになるのです。

 

今、払っているのかもしれませんね。

それをどうするかは…私たち次第。