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【偉大な人は進むことを恐れない】小川隆夫「マイルス・デイヴィスの真実」

9月だというのに、限りなく猛暑日に近い日があったりと

残酷すぎるほどの日々が続きます。

早く暑さも、COVID-19も落ち着いてほしいものですよ。

 

 

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小川隆夫「マイルス・デイヴィスの真実」

マイルス・デイヴィスの真実
小川隆夫

平凡社 2002年10月 

by ヨメレバ

 

 

 

 

 偉大なるミュージシャンの真実

私はこのジャンルの音楽を残念ながらほぼ聴きません。

ただし、彼の曲ではないもののこのジャンルの音楽は音楽プレイヤーには

入っていたりします。

 

もちろん、名前は聞いたことがある人が多いでしょう。

あまり触れていない人でもああ、と思えるはずです。

なぜ、そこまで有名になれたのか…

 

感想を。

まず、あらかじめお詫びをしなければならないのは

前述の通りで私は正直、ジャズに関しては大変疎いです。

一応好きなアーティストの方はいます。

シンガーさんです。あまりにもダメンズに振り回されてしまった

あるディーヴァさんです。

 

この本には、マイルスが大好きだった著者の

並々ならない愛情が込められております。

本当に丁寧すぎるほどに彼が生き抜いてきた歴史を

こと細かく伝えているのです。

 

これだけの作品を書くために、どれだけのエネルギーを注ぎ込んだんだろう…

とつくづく感じてしまいます。

 

その中で印象深いのは、この時代のジャズ・ミュージシャンが陥ったであろう

薬物に関しての事柄です。

それがマイルスとて、例外ではありませんでした。

 

ですが、かれは2度そういう事態に陥ってしまうのですが

どれもそこから這い上がってきているんですよね。

デスがマイルスと一緒になって組んだ人の中には

その薬禍を逃れることができずに、死へと向かってしまった人もいます。

 

現実にジャズ・ミュージシャンでいろいろ検索してみますと

薬物がらみで亡くなっていたり、そのせいでいろいろ病んでしまい

病気も呼び込んでなくなってしまう人がいます。

 

私の好きなシンガーさん(女性2名)のうちの一人も

確か薬物絡んでいたはずです。

挙句ダメンズに引っかかって、最後は糖尿病に起因するもので

亡くなっています。

 

マイルスも一説には糖尿病に起因するものがあると

終盤には書かれていましたね。

日本ではよく欧米食化が糖尿病云々、と言われますが

もともとそういう食事の人たちがなる、というのはなぜなのでしょうね。

もうそれ以上に暴飲暴食しているのか、

はたまたそういう違法なものに手を出したがために

なりやすくなってしまったのか…

 

とにかく、多いんですよね。

それだけ人種の件もあってストレスはさぞ多かっただろうと

思っています。

 

ほかの部分としては、マイルスのただならぬ探求心に

関して言及されています。

彼が「第一人者」であった理由はここにあると思います。

 

批評家に何を言われようが、自分を貫くという強い意志。

たといそれはレコード会社に文句を言われても

決してあきらめることはありませんでした。

 

はたから見るととても気性が激しい部分も

あったようです。

だけれども彼はきっと、シャイだったんじゃないかしら。

そして、だれよりも音を生み出すことにかけて、ひたむきだったわけで。

 

そしてこれだけ全力疾走すればさすがの大家だって

疲れてしまうよな、と感じました。

現実に文中にそう書いてありましたし。

 

私はそんな経験、したでしょうか。

まだ、ないよね。

 

おわりに

彼の音楽に関する熱意は、いろいろと学ぶことも多いです。

そして、こんなに有名な人にも数多くの挫折があるということ。

でも彼はその時代の変化にも学ぶことを欠かしませんでした。

それこそが、彼があまりにも有名だったゆえんでしょう。

 

おしまい。