なんか、物事を明日に残していくっていうのが
どうしても苦手なのだよ。
スカッとした気持ちで、朝を迎えたいものでね。
NOVA 3 河出書房新社 2010年12月
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【感想】
そうそうたる顔ぶれですね。
実は好きな作家さんが二人います。
ただどちらも私の読書スタイルの都合上、
続きを読めていないのがとてもとても残念ではあります。
今回はSFをメインにしている人たちが多いですね。
好きな作家さん二人もSF作家の人です。
まずは一人目から。
小川一水先生ですね。
この先生は「老ヴォールの惑星」で衝撃を受けて以来
好きになった先生です。
なかなかほかの作品を読めないのが悲しいところです。
そういうスタイルだからそこは割り切らないといけませんがね。
で、この先生の作品は
バイクを扱った作品です。
しかもやたら最新技術を身に着けており
様々なデータを記録できるわけなのです。
彼(バイク本体)そのものは
そういうのが嫌いで「こまけぇことはいいんだよ!!」
的な考えを持つやつなんですけどね。
でもこの報告というのはどうやら義務(?)で
きちんと定例報告をするのです。
ただし、彼を利用したのは
決して単数ではなくて複数人のようなのです。
時には海外に盗難されていってしまったり
世界情勢の悪化に巻き込まれたり…
特に最後の部分、これは涙なしには
読めないかもよ…?
彼は乗り主を本当に守ろうとする
ちょっとがさつだったけどいいやつだったんですよ…
うん、これは秀逸すぎる…
そしてもう一人は谷甲州先生。
なんだろう、男臭い作品
そしてメカメカチックのSFというのは好物なのです。
でもね、私はガンダムは好きでないのよねぇ。
ガンプラは組み立てたい欲はあるけどね。
普段出てきてはいけない立場の男が
メデューサ内で起こされているトラブルに立ち向かっていく
作品となっております。
主人公の男は裏方さんなのよね。
だからこそメインのほうには本来は出られないけど
そんな彼は、メデューサが起こしている
トラブルを見逃すことはできなかったわけで。
シリーズものを読む枠に制限をかけているので
この方の作品も読むことはかなわないところなのよね。
でも、また読みたいんだよね。
作品としては決して派手なところはないんだけど
手に汗握る感じが好き。
トラブルにどう立ち向かって解消していくか…
そのやり取りが実に面白いの。
ン、これ以上書くと長くなりそうね。
最後にお勧めする作品は…
「希望」というさくひんです。
この本の最後を飾るのにふさわしいほどの
壮大なる作品。
SFという範疇は越えている感じがするのね。
フィクションという枠も超えているかも。
フィクションというには、この本中で書かれていることは
あまりにもリアルすぎるのよ。
この本の最後にね
とても心に突き刺さる言葉があるのよね。
倫理は変貌する。
未来とは心の中で倫理が変化した世界を意味する。
これって肝に銘じないといけないことよね。
現実だってかつては当たり前だったことが
非常識になっているからね。
それに迎合できない人は、取り残されるか
極端な道に走り、破壊衝動に至る…
もしかしたらテロはその抵抗なのかも…
でも許されることじゃない。