さすがに腸内環境が壊れてしまったので
それを補うものを導入。
ただし、使いすぎるとデトックス物があれなので
今回買った分で2か月限定。
NOVA 2 河出書房新社 2010年07月
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【感想】
まだ、こちらに移行して不慣れではあるものの
別の楽しみを見出してきたような気がします。
この表紙画像をよく眺めていただけると
わかるかと思いますが
一時期、話題になったある作家さんが出てきます。
(ちなみにトラブル元はこの出版社さんじゃないよ)
まあ、あの出版社は上の人もあかんですが
ある編集者がダメクラスでだめなやつなので。
文化財汚損した最低のやつです。
で、この方の作品は本来の畑はYA向けSFです。
ですがこの作品ではそうではなく
異形(いわゆる特殊な身体構造)の人々の
物語を扱っています。
もっとかみ砕いちゃうと見世物小屋の人たちなんですよ。
ただ、彼らにはほかの人には気付かれない
意思疎通方法があったわけで。
その部分がSFともいえましょう。
救いなのは一応、ハッピーエンドではあることです。
ただ、含みからすると一応としか言えないかな。
そのほかに優秀な作品だったのは
東浩紀先生の作品ですね。
前々から呼んでみたかった作家さんの一人です。
意外でしょうが、私、洋SFのほうを読む機会は多いですが
国内SFも嫌いじゃないのです。
この方の作品は恋愛ものですね。
ただ、出会った女性にはある秘密が隠されています。
その重大な秘密は主人公である青年には
最後の最後まで分からないようになっているのです。
多分、その秘密に関してはアニメでもラノベでも
結構扱われているものが多いから決して
物珍しいっていうたぐいのものではありません。
だけれどもその構成がとにかく「読ませるぞ」という
構成で最後まで本当に面白く読ませていただきました。
というか思い浮かぶ雰囲気でもうこれ楽しみしかない、と感じ取っては
いたのですけどね。
そして、終盤に出てくる大先生、
宮部みゆき先生の「聖痕」
これは一見するとSFのようには思えないでしょう。
だけれども扱っている内容は確実にSFです。
現実ではないことが出てくるので。
ただ、それだけで終わらないのが先生の魅力。
旧ブログで「火車」とか「理由」とか扱いましたが
社会問題も絡めてくるところがすごいのです。
いわゆる身の置き所のない少年少女たちを
テーマとして絡めています。
それと同時に、勧善懲悪のために
その身を狂わせてしまった人間も
扱っているのです。
行き過ぎた正義感に身を焦がすのもまた
人の弱さ、なんだということ。
ここに出てくる登場人物の一人が
まさにその展開をたどります。
決して結末に答えは出ません。
「私たちが考えねばならないよ」
と著者は言っている気がしてなりません。